Type56 Gray

¥38,500

Grunge

当店では初のオーダーとなるISSUETHINGSのスウェット。

説明には

「ピンバッチ付きのスウェットシャツです。特殊な色落ち加工とダメージ加工により、ヴィンテージ感を出しています。こちらの商品は加工の性質上、色落ちの表情がかなりランダムになります。」

とあり簡単な説明がされているのみなのですが、それすらもISSUETHINGSらしく受取手のこちら側に様々な思考を巡らせるような問い掛けに思えます。

このスウェットにどんな要素が含まれているのか、解説したいと思います。

生地は程よく厚みのある裏毛を使用しており、そちらを私の憶測だと硫化染のような手法で染めているのではないかと思います。(Youtubeではオーバーダイと言っていますが硫化染の方が近い気がします)

そのため染めの入り方というか、そもそも日に焼けたり脱色したような風合いの仕上がりになっています。

そのスウェットのクタリ感がなんとも言えずGrungeでISSUETHINGSらしいなと。

もちろん古着のように本当にクタっているわけではないので、その辺りの見え方と着た時の感覚の齟齬も面白いかと思います。

これも憶測ですがダメージの加工はレーザーにて処理されているのではないでしょうか。

そのため全体的にクタクタで破けてしまったという見え方にはならず、しっかりとデザインとしてのダメージとして見れるのも嬉しいかなと。

「ファッションとしての服」と「捨てる直前のゴミ間近の服」ってわけが違いますからね。

擦れた生地にダメージ加工が入っていてもファッションとして成立出来るような計算されたダメージだと思います。

フロントのピンバッチは取り外し可能です。

どこにでも付けられますがフロントと背面の首元に鳩目があり基本的にそこに付ける仕様になっています。

このピンバッチに関しても凄くISSUETHINGSらしくて、こういった一見意味のないモノや事を楽しんでもらいたいという思いがブランド側にあるように感じます。

それだけでこの1着が他のスウェットと差別化できますし、意識的に特別なものに昇華される気がします。

シルエットはいつものISSUETHINGSに比べたら細いというか、やや縦長に感じます。

単純に染めの関係で小さくなっているのかも知れませんが、このサイズ感が絶妙でダル着の雰囲気を払拭してくれます。

しかも厚みもヘビーウェイトのような厚みのあるスウェットではないので、インナーに使ったりするのにも最適。

ファッションという部分でも、機能的な部分でも「色んな部分が邪魔にならないスウェット」です。

こちらで173cmがサイズ2を着ています。

着てわかったのは確実に使用頻度が上がるアイテムだなということ。

もちろんこういったダメージ加工のモノが個人的に好きなのもありますが、厚みと言いシルエットといい凄く全体のバランスが良いです。

デザインとしてのダメージの量や色合いも古着には決してない作られ方ですし、サクッと袖を通してセンス良く見せる事の出来る1枚ですね。

*パンツはSatouのUndou Wide Pantsを着用しています

何も語られないからこそ染色方法やダメージの入れ方や入ってる部分、そしてフロントのピンバッチの意味など、服の向こう側まで楽しむことが出来るのではないでしょうか。

逆に言えば単純明快なスウェットなのに不可解な部分が多いという面白さもあるわけです。

そうやってこのスウェットに想いを巡らせているうちに特別な1着になるのではないでしょうか。

是非。

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