max

¥209,000

格段「若いブランドを探そう」や「これからハネそうなブランドを探そう」など微塵も思ったことはないのだが(いや少しはある)やはりこのdaisuke tanabeのような才能に溢れ人を魅了する服を作ることが出来、なおかつ今じゃないと感じられない勢いというのを持っているのは非常に大事だなと思うんです。

多くの新鋭ブランドを見てきて当たり前のようにハマらなかったブランドもあるのですが、このブランドに関しては遠目でサッと見ても良いなと思えるほどの空気や雰囲気、そして力がありました。

その中でも特に気に入ったのがこのレザージャケットmax

ミリタリーで、無骨で、モードで、そしてどこかオリエンタルな部分を感じてしまう不思議な作品。今期の目玉です。

ベースはスウェーデン軍のモーターサイクルなのですがベースどうこうという話よりこのツラが格好良すぎる。検索して貰えばすぐにオリジナルが出てくるのですが、全く違う雰囲気に生まれ変わっています。

そもそもフロントは大きく重なり合うダブルの仕様で目を引くデザインなのですが、そこをジップやメタルボタンを使用することでヴィンテージにはない力強さが付与されています。

フロントのポケットやウエストのコインポケットのフラップにはステッチワークでデザインを入れており、それが1枚の服に奥行きを作っているのかなと。

そして個人的に思うのは結局ミリタリーにもライダースにも当てはまらず、"モード" という言葉が1番シックリくる佇まいなのではないでしょうか。

そしてレザーはゴートレザーを使用しているのですが「デストロイ加工」とフェイドしたブラックが特徴的な加工が施されています。

これは丘塗りという染料ではなく顔料をレザーに塗る手法なのですが、あえて節々を擦れたように塗っておりそこから徐々に茶芯が出てくるような色の付け方がされています。

このモーターサイクルのデザインにゴートレザー、そしてデストロイ加工が絡み合いYouTube内でも言っているのですがガレスピューみたいだな、と。

それほどに作り込まれた空気を感じる1着です。

着た時もシルエットが横幅があるのですが、そこまでビッグシルエットという感じではなく気持ち緩め、くらいな大きさでそもそもコーディネートに組み込みやすく他のものと合わせてもバランスが崩れないようなシルエットになっています。

私173cmでサイズ3を着ると厚みのあるニットをインナーに着れそうなくらい。Tシャツ1枚ならばサイズ2でも良いかなといったシルエットです。

あとは前述したライダースではないというのがポイント高いかも知れません。結局レザーになるとライダース特有の空気に引っ張られてしまうことが多いですが、これはしっかりファッションアイテムとして使えるデザインや素材使いだと感じます。

173cmがサイズ3を着用
ハットはSailor Hat
パンツはIRENISAの新作(1/25発売)
ブーツはSide Zip Heel Boot

このどうやってもモードで迫力がありこのレザーにしか出せない見た目というのを着ると感じますね。

今回はちょっとスポーツに寄せましたがスラックスでもヴィンテージのワークパンツでも良い重厚感が出そうな感じがします。

このジャケットにしか出せない空気を是非楽しんでもらいたいです。

閉めるとモード感が一層際立ちます。

というか完成度高過ぎないか、このレザー・・・

展示会時に惹きつけられたのは勿論ですが今また説明をしていて「手に入れたい」とか「手元に残したい」という気持ちが更に強くなりました。

というのも他に無いからでしょうね。

ごまんとあるレザージャケットですがこれほど研ぎ澄まされていて非の打ちどころのない作品は中々ないでしょう。

私と同じで衝撃を受けた方、是非袖を通してみてください。

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