Type73 Embroidered Black

¥24,200 JPY

ISSUETHINGSの面白いところはただ服をデザインするだけではなく、その裏側や起因する部分を考えさせるような作品が多いところ。

このロンTなんてまさにそれで、シンプルなロングスリーブに胸元に「MANCHESTER」

MANCHESTER??

どうしてこうなった。そして何故発表しようと思った。

否が応でも考えてしまうようなデザインと答えを知るとなるほど、と納得してしまうような1枚です。

実はこれデザイナーの渡辺氏が別のデザインをフロントに載せようと工場に頼んだところ、工場側の人間が渡辺氏がプレミア好きなのを知っていてプロトタイプということもあり「MANCHESTER」と刺繍して送ってきたのだそうです。

それを面白いなと思った渡辺氏がコレクション内に紛れ込ませたというのが事の始まり。

別に買い手にとってはどうでも良いかも知れないですし、今プレミアが好きでもグーナーかも知れない。

でもこの考え方こそ私にとってはマルジェラ的というか、服だけでなく服にまつわる事象全てを考えてデザインしている、ストーリーテリングされた作品だと思います。

*173cmがサイズ2を着用

パンツはIRENISAのHigh Waist Pantsを着用

着てみると肩の落ち方や袖が切りっぱなしになっている部分、そして特殊な加工にて色落ちさせたコットンのボディが脱力しきっていて、良い意味で薬中のようなダルそうな空気を生み出しています。(良い意味で薬中なんて存在しないけど)

それを考えると場所は違えどトレインスポッティング感も感じ始めてしまいますね。

ほんとダルそうな、そして謎のMANCHESTERの刺繍が施させたロンTなのに凄い色んな要素が詰め込まれてると思いませんか?

そうやってこの1枚に対して様々な思いを巡らせてるウチに疲れてきてふと思ってしまうんです・・・

ただのロンTだって。

そう、巡り巡ってただのロンTだったわ。

だって服って人によってそんなもんじゃないですか。気にしない人はコットンの素材も縫製も加工も気にしないんですよ。

だからただのロンT。

しかし本当にそうでしょうか。このページを読んでもう貴方の中で特別な一枚になってないですか?

何故なら、貴方は全てを知ってしまっているから・・・

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