Whole Cut Tassel Loafer

¥159,500 JPY

Finally…

ようやく、本当に待ちに待ったDimissianos&Millerの別注が届きました。幾度となくというか全段階で支障をきたしデリバリーが約2ヶ月遅れての紹介になります。

以前は別注でバックジップブーツを作り、今回はホールカットのタッセルローファーをオーダーしたのですが、その真意は「ディミシに頼んだら良いものが出来るはずやん?」と言う単純な考えから。

今回のように発送が遅れても金の請求だけは誰よりも早い彼ら。本当にやりとりしていてフラストレーションが溜まることが多いのですが

会社から疲れて帰ってきたパパが子供を見て元気を取り戻すように私も彼らの作品を見るとそれまでの怒りは不思議と収まるんですね。

それを思い今までを振り返ると、どの作品も確かに自分の子供のような感覚かも知れないです。

常にそばにあり揺るぎない信頼をおける作品です。

今回のデザインですが当店がDimissianos&Millerと取引を始めた時にオーダーした作品がホールカットダービーでした。

これはパリの展示会場でデザイナーのEktorから「keiの店ならこれが良いね」と勧められてオーダーしたものです。

ホールカットダービーは今も昔も当店の定番的な靴という捉え方をしていて、今回のローファーはそれを更に昇華させたような作品だと考えています。

切り替えがあるのはもちろんヒール側のみ。それ以外は1枚革で構成されています。

基本はアッパーに切り替えが入りるのが当たり前なローファーを切り替えをなくし1枚革で作り上げることでDimissianos&Millerの持つ独特なモード感、艶感、そしてフォーマルな1面を感じてもらえると思います。

レザーはCulatta(クラッタ)を使用。

クラッタは馬の腰からお尻にかけての部分を指しており(その中に範囲内にコードヴァンもあります)、ホース特有の馴染みと毛羽立ち、そして色ムラが見られるかなと思います。

これもacaciaが現在の店舗に移転してきた時の1発目で販売した作品に使っていたレザーと同じものになり、その色合いやそれが生み出す独特な空気がとても気に入っております。

履いていくとヌバックのような毛羽が立つことがありますが、そのままの風合いを楽しんでもコードヴァンのように毛羽を寝かせて艶を出しても良いかなと思います。

牛の毛羽とコードヴァンの艶を併せ持ったレザーという感じです。

履いて分かるのは包み込まれる感覚。

肌に吸い付くようなレザーと少し高めのヒールが歩いていて気持ちいいです。

そしてドレス過ぎて嫌らしいということもなく、かと言ってアルチザン過ぎて奇抜ということもないこの絶妙なバランスが「Dimissianos&Miller」ではないでしょうか。

このモードで艶やかなのにハンドクラフトの凄みも感じられる。

待ちに待ったこともあり、非常に満足感の強い1足です。

パンツはIRENISAのHigh Waist Pantsを着用しています。

足を通した方がモノとしての美しさが増す気がする作品で、ホールカットだからか視覚的に曲線やくびれが分かりやすく非常にモードな空気を孕んでいます。

通常のローファーのような硬めの要素も持ちつつ、艶やかな見た目は全体を引き算するように全体のバランスを調整するような・・・

ディミシの頼んだら良いものが出来る、と言うのは間違いなくそれ以上に脳裏に焼き付くようなインパクトの強さがある作品。

何より履き心地が最高なので履いたまま寝れます。

フロントから見ても履き口のカッティングが美しく、そこからエロさが滲み出てるなと分かります。

本当にどこを見ても見惚れるようなデザイン、設計、作りをしています。

自分で頼んでおいて恥ずかしいですが、「Dimissianos&Millerの作るフォーマルとモードの間」ここに極まる。

そんな1足に思えます。

人生を共にするローファー、如何でしょうか。

是非。

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