Volendam Navy

¥44,000

For Fashion Freaks

ブランド側からの説明にある

「広く皆様にご紹介とは思っておりません。アガるコーディネイト用のジャンキーな方向けの刺激的な1本です。」

とあるように1癖ある作品 Volendam(フォーレンダム)

しかもセットアップジャケットがあるにも関わらずパンツのみのオーダーを当店はしており、このパンツが放つビンテージが持つ衣類がまだ高価で1点1点人の手で作られていた頃の煌びやかな部分と作業着が持つ男らしさの融合、そしてAUBERGEがこのモデル、このシルエットにハマる生地を載せることで一層美しく、そして現代のファッションという娯楽を楽しめる1本になっていると思います。

一見シンプルなパンツが故に分かりづらいのですが、かなり手が込んだ作品でありブランド側がいう誰しもに好かれるパンツではないというのが細かく見ていくと感じられます。

そもそもVolendamというオランダの「地面よりも海面が高い」と言われる漁師町のフィッシャーマンパンツがベース。

しかも「世界のメンズパンツのなかで最も太いワタリ巾を持つといわれている」というほどの運動量を持たせたパンツが本作のパンツになります。

この時点で万人ウケするアイテムではないなと気付きますね。

しかしその運動量を持たせるために施された前見頃はもちろん、後見頃までギッシリと施されたギャザー。感動です。

そもそもAUBERGEのギャザーですが玄人目に見てもかなり細かく分量も均一に振り分けられていてとても美しいです。

それが腰回りにグルりと施されているのというのは、もはやデザイン。

太もも付近の可動域を広げるためのギャザーですが目的とは意図しない美しさを感じます。

運動量があるということは簡単に言うと「太い」ということになります。

しかしそれを生地を乗せ替えることでファッションの範疇で楽しめる、娯楽として楽しめるモノにしているのがAUBERGE

今回の生地はウールとコットンを使うことでワッシャー加工を施した時に各々の縮率さで表面に凹凸を生み奥行きを出し、さらに薄手で軽くともハリがありギャザーの邪魔にならずドレープがキレイに生まれるような生地を載せています。

そしてカジュアルで簡素になりがちな春夏にしっかりと視覚的に芸術的な空気や迫力を持たせ、尚且つ快適さも高水準で両立させた生地になります。


前述した通り漁師が穿くパンツですがこの生地によって現代ファッションに落とし込める作品になっています。

穿いてみるとわかるのですがボリュームを持たせているのに子供っぽくないというか、無理していない。

一歩間違えればチンドン屋になりかねないシルエットなのに、どう見ても優美で洒落ている佇まいなのです。

腰回りからの膨らみ、裾にかけての絞り、穿いているときの生地の靡き方。きっと何か1つでも足りなかったらこうは見えなかったんじゃないかというどれもが絶妙なバランスで成り立っている作品だなと思います。

173cmがサイズ40を着用

ジャケットはLea BobergのN.L. Blazerを合わせています

セットアップジャケットでなくともジャケットを合わせたくなるシルエットやキレイな生地。

ヴィンテージベースなのに嫌なボリュームでは決してな巧さにですよね

個性的ながらも合わせるもので表情を変えるような作品です。

裾口のスリットを開くことで一般的なスラックスに近いシルエットにすることも可能です。

しかもスリットが深くないので視覚的に違和感を抱かずにシルエットを変えられます。この具合はかなり手練れや。

ぱっと見はクラシック。

でもフィッシャーマンパンツとしての運動量やそれを付与するための腰回りのギャザーなど。よく見るとヴィンテージの手法が落とし込まれており前述したバランスが本当に絶妙です。

ブランドからの説明にもあるように

「広く皆様にご紹介とは思っておりません。アガるコーディネイト用のジャンキーな方向けの刺激的な1本です。」

と変なフィルターを掛けずに、ファッションそのものを楽しんでもらえる人に刺されば良いかなと思っています。

芸術的な1本を是非。

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