Type53 Blue
素材 / コットン100%
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NEW STANDARD
なんの変哲もないシンプルなシャツに見えるISSUETHINGSのTYPE53
しかし個人的にはダメージ加工やエアブラシなどを多用しているいわゆる代名詞のような作品と並ぶISSUETHINGSの新定番になるのではないかと思うほどのシャツです。
数年前にまだISSUEというブランド名で見た数型のモデルから明らかにブランドとして深く、そして濃く抽出されていると袖を通すと分かるのです。
きっとそれはデザイナー渡辺氏が視覚的に分かりやすいデザインやファッションだけではなく、ISSUETHINGSというブランド自体の見えを常にブラッシュアップし続けてきたからだと感じます。
ラインシートにあるType53の説明には
「ハードのウォッシュの後、シワを延ばさずそのままに仕上げた長袖シャツです。こちらは製品染めの品番となります。」といつも通り簡単な説明しか記載されていません。
しかしながら独特な風合いや空気はどこから来ているのかと考えるとまず生地はオックスフォードやブロードのようなコットンになると思います。(見た感じブロードかなと)
それをハードウォッシュでシワ感を与えつつも表面の光沢は目が詰まることで更に輝きを増します。
着た時に「キャリアウーマンのような強さ」だったり「大人の余裕」というようなメゾンブランドが持つ力強さを感じるのですがそれはこの生地から来ているのだと分かります。
ただその強さをビジネスやフォーマルにせずに感じさせてくるのが素晴らしい部分であり、着た時のブロードシャツ特有の背筋の伸びる堅さと何の気兼ねなく生活感すら感じるシワのバランスが絶妙なのです。
またそのハードウォッシュで目が詰まっているため生地にハリがあり膨らみが出やすくなっています。
そのドレスシャツにはないシルエットや大きさというのも面白い部分の1つ。
大きさやシルエットがスモックやグランパのようなこともあり、手持ちのシャツとは違うノリで使える作品だなと思います。
作品紹介の動画の中でも言っているのですが「シャツというよりも新しい羽織という概念」という部分を着ると強く感じるのです。
この部分が私としては深く刺さっておりこれだけシンプルなシャツにも関わらずとても楽しいと心の底から思えます。
173cmがサイズ3を着用。
パンツは今期イチオシのULTERIOR / Nylon Air Poplin Mill-Pantsを穿いています。
今期のType59(シルクシャツ)と同じで袖口が絞れるように作られているので袖周りにも膨らみが生まれます。
しかしその膨らみに嫌味がなくナチュラルに演出してくれますね。
このブロードシャツの強さと気の抜けた余裕を醸し出せるのが凄く楽しく、新しく感じます。
私の中ではシャツではなく「オシャレな何か・・・」そういった概念で捉えている作品です。
ISSUETHINGSらしく高価な生地は使っておらず、それでいてブランドロゴのようなネームバリュー的なデザインを施しているわけでもない。
しかしどうでしょうか、この何とも言えない、、、言えるとしたら洒落てるというこの空気。
このマインドがISSUETHINGSであり渡辺真司 氏だなと思いますね。
そしてブランドの新しい顔になっても良いくらいの出来ではないでしょうか。
是非袖を通してみてください。