Hanten Blouson Black
素材 / リネン46% コットン27% ナイロン27%
裏地 コットン100% 中 ポリエステル
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半纏(はんてん)ブルゾン
日本に江戸時代から伝わる半纏。(知らない方はググって。私も知らなかった)
半纏を知らなかった私はOuter特集の動画の中で「Satouからは日本の侘び寂びのようなものを感じる」と語りましたが、ベースにしている物や伝統工芸が使われているからなんですね。
その半纏をベースというか模してブルゾンタイプに変形しデザインされたものがこちらのHanten Blouson
中には通常の2倍の中綿が入り、これ1枚で真冬済むように相当な保温力を完備。
進化した技術と日本古来の伝統や文化を落とし込んだ1枚です。
正直、初見で目につくのはボリュームだと思います。
中綿ブルゾンで丸みがありモコモコしている。しかし使われている素材、小物、全体の雰囲気を理解していくとその辺のアウトブランドにあるようなテックなブルゾンとは違うことに気づきます。
それが私の中でSatou特有の「侘び寂び」に感じた部分。
しかもそれをハイブランドがやるような「KIMONO JACKET」のように分かり易く表現するのではなく、ファッションとしてまずボリューム感を楽しむという部分に振っているのが面白い。
これこそ「デザインしている」ということなんじゃないでしょうか。
表地に使われているのは撥水加工を施したリネン/コットン/ナイロン
半分ほどがリネンで後染めのような表情のムラ感とシワ感が強い表情をしています。
それが非常に日本情緒あふれる見た目をしていてシブい。そして新しい。
こういった中綿ブルゾンでは中々見ない素材使いをしていると思います。
そしてTabi Melton Coatにも使われていた春慶塗が施されたウッドボタン。
美しい、というか鏡レベルの鏡面。よく見ると窓枠や外のアパートがボタンに移り込んでいるのが分かります。
しかもこの春慶塗のボタンがしっかり作品の中に溶け込んでいてデザインを崩していないのが素晴らしいです。
長年服を見ていると分かるのですが、ボタンで服の空気が変わるのはもちろん作り手の熱量もそこで変わってくる気がします。
中綿は『クライマシールド』という軽く高い耐久性を持ち、熱効率も高い断熱材製品。30年以上にわたって米軍のサプライヤーも務めるほどの素材。
そちらを通常の2倍入れて半纏の持つボリュームを再現。
そして日本の伝統的な部分は表だけではなく裏面にも使われており、Satouがいつも使っている裏地は八重蔵さんの綾織で明治32年創業の石井織物という機屋さんモノ。*そちらと同生地のこのブルゾンが収納出来る大型のバッグも付属します。
これらの生地、小物、バックグラウンドを知ると冒頭で言っていたSatou特有の「侘び寂び」というのが理解できると思います。
173cmがサイズMを着用
インナーもパンツもブラックですが全てトーンや素材が違うブラックなので奥行きがあって面白いかなと。
あと軍パンなんかに合わせるとボリュームある可愛い見た目ですが男らしくなって格好良いですね。いろんな使い方が出来そう。
またボリュームがあるからこそSatouのルックで合わせていたような「こちら」のようにウエストマークしてボリュームの緩急を楽しんでも良いのではないでしょうか。
これほどまでにしっかりデザインされた中綿のブルゾンは珍しいのではないでしょうか。
日本人に1番多いと言われる苗字「Satou」
そのSatouが作る日本の歴史や文化・伝統が息づく1品です。
是非袖を通してみてください。